三枝九葉にとまる胡蝶

※ 本作は「河嶋陶一朗」「冒険企画局」及び「新紀元社」が権利を有する『マルチジャンル・ホラー インセイン』の二次創作物です。

いつの間にか変なところに来てた!どうにかしなきゃ!と思ってたら、本人すら知らないことを突きつけられて、「さあ選びなさい」って言われちゃう系の話。
PL(PC)達は、できれば架空の思い出をいっぱい作った上で最後の決断に至ってほしいです。

プレイ人数:2人
リミット:4サイクル
シナリオタイプ:特殊型
ワールドセッティング:本当は怖い現代日本
使用ルールブック:インセイン、インセイン2デッドループ(PLはインセインだけでもOK)
狂気:11~13枚
シナリオ専用シーン表あり
多分ホラーではない。ただクトゥルフ神話要素有だし、やや理不尽かも。

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枠で囲んでいる部分は描写のテキストなどです。参考程度にどうぞ。

あなた達は幼い頃から共に過ごす、仲の良い幼馴染である。
あなた達はある日、世間で評判となっている映画『三枝九葉にとまる胡蝶』を見に、映画館に来ていた。
映画が始まるという時、一瞬周囲が真っ暗になったかと思うと、すぐに照明がついた。
何か問題があったのだろうかと、あなた達が周囲を見回すと、満員だった映画館から人が消え、あなた達だけとなっていた。
こんな不可解な状況に、あなた達は動揺するだろう。
しかし、隣には大事な幼馴染がいる。相手との日常をかけがえなく思っているあなた達は、こう思うだろう。

ひとまず、この状況をなんとかしなければ。

あなたは毎日が楽しい。日々の日常、そこで起こるささやかな出来事。その全てが愛しく、大切なものだと思っている。
その中で、特にPC2と過ごす時が一番楽しく、この日々がずっと続けばいいと願っている。
今日の映画も、周りでの評判もいいし、一緒に見に行けばもっと楽しいだろうと考えて、PC2を誘ったのだ。
それが今やこんな不可解な状況になっている。だが、一方でPC2が隣にいるので大丈夫だともなぜか思っている。
あなたは「この状況をなんとかしなければならない」。

あなたは最近夢見が悪い。
どこかの映画館で、スクリーンに不気味な映像が流れる中、誰かと相対し、殺し合いをする夢だ。そしてその誰かは、PC2の姿をしていた。
PC2とは幼い頃からの知り合いで、時折折り合いが合わずに喧嘩することもあるが、基本的には共に認め合う仲であり、また周囲が認めるくらい仲が良い。
それなのに、その夢の中ではPC2を激しく厭い、殺してやろうと強く思ってしまう。
そんな酷い夢を繰り返し見ていて、あなたは自身の正気を疑いそうになっている。
もしかしたら、本当にPC2を殺したいと思っている?
いいやきっと違う。
別の誰かに対してそう思っていて、それを何かの間違いで、PC2の姿で認識しているのだ。

今自分達がいる映画館は、夢に出てくる映画館にそっくりだ。
もしかしたら、ここであの夢の真意がわかるかもしれない。
あなたの本当の使命は「あの夢に出てくる人物の正体を探る」ことだ。

ショック:なし
恐怖判定:なし

あなたは毎日がつまらない。日々の日常が退屈極まりなく、もっと劇的な事件など起こらないだろうかと思っている。
そんなあなただが、例外的にPC1と過ごす時だけは楽しいと思えることが多いし、PC1との穏やかな日々は悪くないとも思っている。
今日の映画も、そもそも興味はなかったが、PC1に誘われたから来たのだ。
それが今やこんな不可解な状況になっている。しかし、不謹慎ながら少しわくわくしている一面もある。
あなたは「この状況をなんとかしなければならない」。

あなたは最近夢見が悪い。
どこかの映画館で、不気味な音楽が鳴り響く中、誰かと相対し、殺し合いをする夢だ。そしてその誰かは、PC1の姿をしていた。
PC1とは幼い頃からの知り合いで、確かに第一印象が悪く、寧ろお互い嫌い合っていたくらいだが、今ではお互いに認め合い、また周囲が認めるくらい仲が良い。
それなのに、その夢の中ではPC1を激しく憎み、殺してやろうと強く思ってしまう。
そんな酷い夢を繰り返し見ていて、あなたは自身の正気を疑いそうになっている。
もしかして、出会った頃と変わらずPC1を嫌っている?
いいやきっと違う。
何か原因があって、それでPC1を殺そうとする夢を見ているのだ。

今自分達がいる映画館は、夢に出てくる映画館にそっくりだ。
もしかしたら、ここであの夢の原因がわかるかもしれない。
あなたの本当の使命は「あんな夢を見てしまう原因を探る」ことだ。

ショック:なし
恐怖判定:なし

※映画の内容とかは特にないので、GMやPL達が勝手にどんな映画〜と決めてしまってOKです。

PL達へ、下記をお願いしてください。

なんとかしなければと、周囲を見渡すと、なぜかポラロイドカメラで撮ったと思しき写真が散らばっている。
それはあなた達の思い出の写真であったり、見覚えのある場所の写真である。
「なんでこんなものが?」
そう思いながらその写真を見ると、声が聞こえてくる。
PC1には「思い出すといい。そうすれば、君の願いは叶うだろう」という声が。
PC2には「思い出すといい。そうすれば、ここから出る道筋も見えるだろう」という声が。

※それぞれ聞こえている内容は秘匿で送ってもよい。その場合、相手への共有の可不可はGMが決めてよい。

狂気カードは11~13枚を使用。一応下記使用を推奨。
なお、GMが選び直し、枚数の増減をしてもよい。
インセイン:「盲目」「パニック」「血への渇望」「絶叫」「怪物」「現実逃避」「闇からの祝福」「暴力衝動」
デッドループ:「忌み数」「かんしゃく」「敵か味方か」
デッドループ(繰り返される惨劇):「既視感」「虚無感」

このシナリオではシーン表は使わない。
代わりに、写真を調査する時はその写真にまつわるエピソードなどをPC達に作ってもらおう。

【映画館】

映画館には誰一人いない。
スクリーンには、次から次へとあなた達がこれまで行ったことがある場所の映像が流れている。
この映画館自体の秘密はわからない。

映画館を調べても出口はないし、PC達が調べられるのはその場に落ちている写真だけである。ということです。

HOは最初に【分厚い本】以外を一斉に公開してよい。
ただ、もしGM側である程度順序立てしたい場合は、GM側で公開の制御をしてもよい。
その辺はGMにおまかせします。

以下は公開制御する場合の一例。
初期公開:【通学路】、【駄菓子屋】、【消防体験】
【通学路】調査成功→【魚釣り】配布
【駄菓子屋】調査成功→【天体観測】配布
【消防体験】調査成功→【神社】配布
【神社】と【駄菓子屋】両方公開→【図書館】配布

自分の手番の時に一度だけ調査判定なしで任意のHOを見ることができる。(この時、手番の消費はない)
ただし、その秘密は拡散情報として公開され、更にその秘密に恐怖判定があった場合、恐怖判定に-2の修正がつく。
また、秘密を見ることでプライズ獲得が発生するものについては、共有という扱いになる。所有権を得たい場合は宣言して同意を得るか、戦闘で勝利する必要がある。

とある儀式について書かれている。この本を所持した状態でクライマックスフェイズに入ると、儀式を行うための判定に+2の補正がされる。

※儀式の対象などについて、メインフェイズで質問された場合は「誰が誰に対してどう使っても良さそう」的なことをふんわり伝えてOKです。

※儀式について、「全て忘れる」は相手PCのことも忘れるのかとPLに質問された場合、適当にはぐらかしてください。

秘密を開くと「犬のような何か」とミドル戦闘。特技などはデッドループP194【猟犬】を参照。
「犬のような何か」はやる気満々なのでプロットは6固定。
1点ダメージで「犬のような何か」は退散。PCも1点ダメージで脱落扱い。
なお、「犬のような何か」に敗北すると1点のダメージのほかに、正気度を1点失う。

※ぶっちゃけティンダロスの猟犬であるが、シナリオ上ではぼんやりぼかしている。ワンちゃんがPC達を追いかけているのは、彼らのどちらかが無意識に何かやらかして、一日くらいループとかしたのかもしれない。もしくは別のことが理由かも。いずれにせよこのシナリオではわからない仕様です。好きにこじつけてください。

このシーンは、サイクル3終了時に入れること。

背後でバサリと何かが落ちる音が聞こえる。
振り返ると、パンフレットのような黒い冊子があった。
パンフレットを拾って読むと、そこには自分達のこれまでの人生がざっと書かれていた。
そして終盤に、「しかし彼らは純粋な人間ではない。彼らは自身のルーツと役割を思い出し、対立することになってしまう。彼らが人としての生を続けたいならば、儀式をおこなって全てを忘れるしかないだろう。ああしかし、彼らに宿る力は強大だ。彼らはそれに抗うことができるだろうか?」とある。

※以下はマスターシーン時に分厚い本の秘密を誰も獲得していない場合に追記

パンフレットをもう少し読み進めると、紹介文にあった儀式についての記述があるようだ。

マスターシーンが終了した後、下記HOを各プレイヤーに配ること。

「この使命変更はクライマックスフェイズで最終意思を確認する。それまで、よく考えること」とGMはPLに伝えること

※「正気を保っていれば」という記述は、錯乱してしまった場合、使命は神側のものに変更されます(儀式が行えなくなる)という意味です。これはPLに伝えてよいです。
また、もしこの秘密を開示する時に既にPCが錯乱していた場合は、封印の選択肢は選べないと伝えてください。

錯乱している場合、PC達は邪神達にとって御しやすい、扱いやすい状態になっていると解釈すること。
このため、錯乱している時は、(真)の使命で言うところの「儀式で全てを忘れて以後も人間と過ごす」ことが選べない。
また、クライマックス中に錯乱となった場合も、PCが儀式をやろうとしてもそれはできず、相手PCを攻撃してしまうということにするとよい。
この時、PLには秘匿で使命が変更されたことを伝えること。

GMはクライマックスに入る前のタイミングで、再度プレイヤーに使命変更するか確認を取ること

不意にどこからかブザーが聞こえる。
それは、よく観劇などで公演が始まる時に鳴る音に似ている。
その音がやむと、一度照明が消え、すぐにぱっとつく。
いや、あなた達二人にスポットライトが当たっているのだ。
「さあ、選択の時だ」
その声は聞き覚えがないはずだが、なぜかよく知っているような気がする。
その感覚に戸惑っている中、あなた達の周囲にそれぞれ名状しがたい姿の何かが複数体現れる。
それらが声なき声で叫んでくる。
「われらはおんみのためはせさんじました。さあ、いまこそしゅくてきたるそれをころしましょう!」

下記のいずれかを満たすと戦闘終了となる。
・PC1もしくはPC2のHPが0になる(※)
・儀式を最後まで行う

なお、この戦闘では自発的な脱落は認められない。

※もし儀式をしている最中にどちらかがHP0になった場合、次のラウンドまでは儀式をおこなってもよい。代わりに、次のラウンドで儀式が完遂しなかった場合、ラウンド終了時にエンドCを迎える。

基本的にエネミーはそれぞれのPCの意思に従う傾向にあるので、PCが攻撃対象とした相手を倒そうとする。
なお、儀式を行おうとする場合は、思いとどまらせるという意味で従うべきPCに対して攻撃を行う。
儀式をおこなっている時にPCが錯乱した場合は、PCが攻撃対象としたものを攻撃するように変更すること。プロット的に眷族の方が早い場合は「様子を見る」を選択するとよいかも。この辺はGMにお任せします。
また、本来は複数体出ているべきだが、GMの負担軽減のため、コマとしては一体ずつにしてよい。

夢の眷族:PC1にインストールされている邪神の眷族。
宇宙の眷族:PC2にインストールされている邪神の眷族。

ステータス 夢の眷属 宇宙の眷属
HP 12(※1)
脅威度 1
プロット GMが決めて良い
攻撃判定 宇宙
属性 怪異
ダメージ PCに対しては1d4、
眷族に対しては1d6(※2)

※1 一体あたりのHPが1として、12体いるとした場合の合計HP。このHPはGM裁量で変えてもよい

※2 これは、敵側邪神の依り代に攻撃する場合は邪神加護でダメージ軽減、自身の神の依り代に攻撃する場合は「でもうちの神様入ってるんだよな」という手加減でダメージ減らしてます。

ルールブックP237参照。
段階は3。参加条件は共通して「儀式の成功を望む錯乱していない者」。
儀式の参加者が二人いる場合は、共に儀式をおこなっている扱いになるので、例えば片方が段階1に成功すれば、次の参加者は段階2に挑んでよい。
また、儀式をおこなっている間も眷族は攻撃してくる。
PCが儀式のハウツー本を持っている場合は、必ず判定に+2修正がつくことを連絡すること。
また、PC達は互いに感情を持っているはずなので、感情修正(ルールブックP200参照)を使うことができることも伝えておくとよい。(ルールブックにのっとり、1ラウンドに1回使ってよい)

段階 手順の名前 指定特技 参加条件 ペナルティ
1 呪文を唱え始める。それによって、世界が大きく歪み、己の足元も不安定になっていく気がする。 我慢 儀式の成功を望む錯乱していない者 特になし
2 呪文を唱えるにしたがって、体の力がどんどん抜けていき、強烈な眩暈と頭痛がしてくる。 痛み 儀式の成功を望む錯乱していない者 判定に失敗したら狂気カードを一枚引く
3 最後の一節を唱えようとすると、どこからかやめろという声が聞こえてくる気がする。あなたはそれを振り切るために、声を張り上げる。 夢(PC1)
宇宙(PC2)
儀式の成功を望む錯乱していない者 判定に失敗したら、相手PCへの感情をマイナスのものに変更する

※元からマイナスのものだった場合、別の感情に変更すること

※段階2でのペナルティによって、狂気カードが残り0枚になった場合、そのまま儀式を継続してよい。ただし、段階3については判定は一度きり、これに成功すればエンドA、失敗すれば濁流として処理すること。これはPLに伝えてよい。

※儀式中に錯乱になった場合、そのラウンドは正常に行動できるが、次のラウンドからは使命変更になる。その時は、儀式判定をおこなった後に、対象PCに秘匿で使命が「相手PCを倒す」方に変更されたと伝えること。(GM判断でオープンで伝えてもよい)

このシナリオは、クライマックスフェイズの結果によってエンディングが分岐する

儀式が成功する → エンドA「胡蝶は再び飛び立つ」
戦闘にてPC1がPC2を倒す → エンドB-1「胡蝶は羽化し、世界は夢に沈む」
戦闘にてPC2がPC1を倒す → エンドB-2「胡蝶は羽化し、混沌が解き放たれる」
狂気カードが全て引かれる、儀式が失敗する、エネミーに倒される → エンドC「胡蝶は握りつぶされた」

封印エンド。おめでとう、君達はこれからも人間だ。
二人にRPをしてもらったらシナリオエンドです。

(描写例)

はたと気が付くと、あなた達は病院にいた。
周囲から事情を聞くと、どうやら映画館で火災が起こり、そこで二人は逃げ遅れてしまい、救助され、病院に運ばれたのだという。
三日間も意識がなかったそうだが、あなた達としては映画館に着いて、照明が落とされたところまでしか記憶がない。
しかし、その眠っている間、何か忘れてはいけないことがあった気がする。いや、忘れていないといけないことがあった気がする。
奇妙な感覚を覚えながらも、あなた達は日常に帰ることになるだろう。
(二人のRPを経てシナリオエンド)

PC1の邪神が解放されましたエンド。世界はPC1の、いやPC1の中にいた邪神の思うがままだ。
このエンドでは本物のPC2は多分死んだ。なのでもしエンディングでPC2を登場させたいとなったら、それはPC1の作った幻だ。
主にPC1にRPをしてもらってシナリオエンドとしよう。

(描写例)

PC1はPC2を倒し、封印することに成功した。
二度とPC2に会うことはできず、そのことに何か思うところがあるだろうが、しかしあなたの意識はすぐに邪神に塗りつぶされる。
次に気が付いた時、世界は夢の中に沈んでいた。
夢の世界に住む生物らが跋扈し、何もかもがあなたの思うままだ。
それをあなたは良いことだと思うだろう。
(PC1のRPを経てシナリオエンド)

PC2の邪神が解放されましたエンド。世界中にPC2の、いやPC2の中にいた邪神の眷属達が溢れかえり、きっと大混乱だ。
このエンドでは本物のPC1は多分死んだ。でもPC2はきっとそれを気にしない。だって今世界中が刺激的で、毎日が楽しいもの。
主にPC2にRPをしてもらってシナリオエンドとしよう。

(描写例)

PC2はPC1を倒し、夢の世界から脱出できた。
置いてけぼりにしたPC1に対して何か思うところがあるだろうが、しかしあなたの意識はすぐに邪神に塗りつぶされる。
次に気が付いた時、世界は混沌の最中にあった。
邪神となった己が放ったと思われる奇妙な生物が跋扈し、穏やかな日常などこの世界のどこにもない。
それをあなたは良いことだと思うだろう。
(PC2のRPを経てシナリオエンド)

両方の邪神開放エンド。おそらく地球ももうだめです。
なんならPC二人にそれぞれ敵対している描写とかしてもらってエンドとかでもいいかもしれない。

(描写例)

不意に、体の奥から何かが湧き上がるような感覚になる。
それを開放してはだめだと直感的に感じたが、それを抑えることなど、ただの人間であるあなた達にはできない。
次の瞬間、意識が真っ黒に塗りつぶされ、遠くで哄笑する声が聞こえる。
それ以降、あなた達が人間として目覚めることはないだろう。

更新履歴

2022/12/31 サイト公開

質問先

クロバショウ(twitter)/黒葉クロモジ(twitter) (名前が二つありますが、同一人物です)
GoogleForm
マシュマロ

シナリオで遊ぶ時について

以下のことは守ってもらう、あるいはあらかじめご了承ください。

サイトについて

お遊びで作ったサイトなので、なんか細かい問題とかレイアウト崩れとか起こっても対応はできません。いざとなったらソース見てくれ。

使用Webフォント

GoogleFonts(https://fonts.google.com/)

Hina Mincho

使用Webアイコンフォント

GoogleFonts(https://fonts.google.com/icons)

一応クトゥルフ神話を下敷きにしているので、どれが何なのかをざっと書いておきます。これはどちらかというと、GMがPLに聞かれた時用。

シナリオ内での名称など 元ネタおよび解説的なもの
PC1の中にいた夢の邪神 ノーデンスがモデルのつもりですが、ノーデンスの伝承があまりに少なくて、「これ作りづれえし参照しづらくないか?」となって、その辺曖昧になるようにこういう名称にしてます。
PC2の中にいた宇宙の邪神 みんな大好きニャルラトホテプがモデル。とはいえ、ノーデンスが曖昧になるようにしたので、こっちも曖昧になるように名称変えてます。敵対関係であれば誰でもいいしね!
叡智の図書館 ドリームランドに確かそういう図書館あったよな?の記憶でねじ込まれたHO。しかしよくよく調べたら何か違うものと勘違いしていたことが判明しましたガハハ(事前にしっかり下調べをしなかった愚か者)。多分某シナリオのとあるアイテムと他の何かが記憶の中で混ざった。まあでも、こういう図書館あってもええやろ!という気持ちで押し通してます。
犬のような何か 途中にも書きましたが、ティンダロスの猟犬。PC達を追いかけている理由はこの辺で書いてある通り、このシナリオではわかりません。
暗闇からの声の主 クトゥルフがモデルです。クトゥルフ的には「え、お前ら何してんの????(困惑)」って感じです。
また、PC達が海で散々な目にあうのはクトゥルフのせいでもあります。「来るな来るな!」みたいな感じで。
分厚い本 みんな大好き魔導書。人皮装丁的な雰囲気出しましたが、本当のところはみんなの想像に任せるぜスタイルで曖昧にしてます。
駄菓子屋のばあちゃん 邪神か邪神を知る存在的な何か。この辺はマジでふわふわ。最初猫に喋らせようとしてたんですが、「それはやりすぎかな~?」と思っておばあちゃんにしちゃった。
夢の眷族
宇宙の眷族
明確なモデルはないです。立ち絵とか用意する場合、GMが好きに決めていいよ。
テストプレイ時は夢の眷属は夜鬼の画像を、宇宙の眷属はムーンビーストの画像を用意してました。
上記以外でなんか語りかけてくる声 内なる邪神からのお言葉です。

後書き

もともとはCoCのキャンペーンとして、最初第一印象気に食わないところからスタートして、セッション通してどんどん仲良くなったのに、シナリオ通過するごとに自身が化け物なのでは?と予感する出来事が起こり、最終的に自分達はお互い中に化け物がいて、その化け物は相手の中にいる化け物と敵対関係である、とわかった時にどういう選択をしますか?という、長すぎる上に負荷がやばいシナリオ作ろうとしてたんですが、友人に相談したらインセインの方がパッと遊べるやつ作れそうだなあとなったので、方向転換してインセインシナリオにしました。
でもCoCシナリオの「なんかわけわからん状況に放り込まれたんだが!?」感は残したかったので、導入とか色々強引な感じになりました。

タイトルの「三枝九葉にとまる胡蝶」は、かなり迷走した結果こうなりました。これは反省すべき点かもしれない。
たまには花言葉からタイトル作ってみたいやん〜という気持ちになり、調べた結果、イカリソウが「旅立ち」と「君を離さない」と二つあることがわかり、「お、これでええやん」となって、ひとまずイカリソウの別名を調べまくった結果、三枝九葉を採用しました。学名からとってエピメディウムにしようかなとも思ったんですが、入力しづれえし覚えづらいかと思って……。まあ三枝九葉も覚えづらいけどね!!
胡蝶は、一応PCが今夢の世界にいるってことと、邪神として目覚めたら人間としての意識は潰れちゃうよというとこらへんを込めて、「胡蝶って単語使いたいな〜」と思って採用しました。
あと他にも色々単語候補があって、単語組み合わせたりなんだりして、最終的に今のタイトルになりました。
でもただ単にシナリオタイトルにしとくだけじゃ勿体ないかな〜と思って、なんでこの二人が映画館に行くんだ?という理由付けとして、映画のタイトルということにしました。でも出さなくてもよかったかもなあ。
次があれば、しゅっと短くスパッとしたタイトルにします。

おまけ

以下、CoCキャンペーンシナリオにしようとしてたやつの下書きを入れておきます。
私はこれをマジでシナリオにするのは諦めましたので、まあシナリオにしてみたい人はすればいいし、これをもとにお話作ってくれても全然いいです。
私も気が向いたら、このシナリオ下書きをもとに長い話書くわ。

発端

クトゥルフの神格の皆さんが遊び半分で人間はじめ現存の生物に宿り、しかし人間に宿った組が記憶を失っている状態でお互い親交を深めてしまうも、最終的に敵対関係にあることを思い出し、戦うか敵対関係を忘れてこれまでの関係を維持するか選択させる、的なのが浮かんだが多分どこかにある。
シナリオの途中で猫とか犬とかが喋るシーンがあると楽しいなと思って現存の生物に宿る設定をねじ込みました。そしてこれ多分どこかにある。でもネタは自分が楽しいやつだからなんかお話考えよう。(虚空をコネコネ)

悪夢の泳法(自由形)

キャンペーンシナリオ。
ただし、最初と最後のシナリオ以外はKPとPLが同じであれば別のシナリオに変更しても問題ない。
別のシナリオに変更した場合、任意のタイミングで追加HOを配ること。(KP裁量でOK)
このキャンペーンでは最後のシナリオまでロストは許されない。
最後のシナリオ以外でロストした場合、エンディングに「という夢を見た」という一文を付け足すこと。
中途ロスト時、SAN値0になったことによるロストの場合、そのシナリオ開始時のSAN値から-10させた状態にして次のシナリオを開始すること。(シナリオ開始時SANが10以下だった場合は10にリセットでもOKだが、そこまで下がったならSAN回復シナリオを挟むのも有)

1.春起:出会い

明らかに夢の中とわかる、黒い部屋で目覚めた二人。
互いを一目見て、「なんかこいつ気に喰わねえな」と思う。
黒い部屋にはメモが落ちていて、「さあ始まりの時だ。まずは自己紹介をしよう。そして、ここから脱出するといい」とある。
簡単な謎解き(暗号系かな?)をしたら、ドアが現れて部屋から出られる形式のもの。
夢から覚めて、学校(或いは職場)に行ったら、相手と出会うことになる。
※二人の年齢はなるべく合わせること。年齢が違う場合は、同じ職場になるなど、日常生活でよく出会う間柄になりやすい設定にすること。

2.承夏(2-3本):交流。

仲良くなってくれ。仲良くなれるような、お互い協力するシナリオが良い。

「新話双六道中」

すごろくするか。共通の友人(或いは同僚)に誘われてボードゲームをすることにしよう。すごろくとトランプ使って、止まった升目でトランプ引かせて、色とか数字でイベントが変わるとかにしよう。

「何時(なんどき)なりや?」

お祭り(町内イベントでも可)に出掛けて、気がついたら知らないところにいて、二人で協力して謎解きして元の場所に戻る。(それぞれ出る情報が違うので、二人の情報を掛け合わせないと解けない感じにする)

「追物射」

なんか神話生物に追いかけられるやつ。ダイス振って通路を変えつつ、DEX対抗で切り抜けろ!

夏シナリオ一つ終了後、猫が話しかけてくる。
「なんだ、意外とうまくやってるじゃないか。姿に引っ張られてるのか? まあ、お前が望むならそのままでもいいかもしれないな。だが、忘れたままではいられないぞ」(HO「猫の予言」を配る)

HO「猫の予言」

猫は言う。「お前が望むのならそのままでもきっといいのだろう。だが、きっとお前はいつか思い出す時がくる。忘れたままではいられない。その時に、後悔がないように、悔いが残らぬように、思うままに今を謳歌するといい。ただ、その時が来たら、お前は選ばなければならない。全て思い出してしまうか、或いは忘れたままでいるか。思い出してしまうなら、お前は戦わなければならない。今の生活は捨てなければならない。忘れたままでいたいなら、忘れるための準備をしなければならない。そうして今の生活を勝ち取るのだ」

3.秋転(1-2本):交流2。

ただしちょっと不穏な影あり。選択を迫られる系のシナリオがいいかも。

「影を追うもの」

友人(或いは同僚)が行方不明に。紆余曲折あってその友人を探すことに。友人は既にあちら側のものになっていて、それをこちら側に引き戻すか否かの選択をプレイヤーに迫る。

「もみじのて」

幼い迷子を発見し、その子の親を探すことに。その子の証言をもとにあちこち散策するが、一向に見つからない。しかも一つ場所を通るごとに迷子の様子がややおかしくなっていく(&その度に正気度ロール)。最後の場所で迷子が親だという相手と遭遇するが、どう見ても人ではない化け物。そして迷子も化け物の姿になる。そうして化け物がお礼の品をくれるが、それを受け取るか受け取らないかの選択をプレイヤーにさせる。(お礼の品は魔導書とかがいいかな?)なお、化け物だという理由で戦闘を仕掛けてもよい。その場合は化け物も探索者を倒そうとする。

秋シナリオ開始前、HO「吠えたてる犬」を配る

HO「吠えたてる犬」

どこからか犬の鳴き声が聞こえる。うるさい、うるさい犬だ。
耳を塞いでいると、犬の鳴き声が次第に人間の言葉に聞こえてくる。
「もう夢から覚める時だ。その時は近い」
理解した途端、自身の影から何かが飛び出してくる。
それに飲み込まれたところで、目が覚めた。
今の夢は一体……?

秋シナリオ終了後、HO「悪夢、或いはかつての記憶」を配る(邪神時代の夢を元にしたもの。インセイン版PC真の秘密の中身)

4.結冬:最後。

ある冬の日。全てが凍えそうなほどの寒さのその日、二人はとある場所にいた。(場所は山頂か、埠頭か、荒れ地か、どこか広い場所)
そこに猫が現れる。あの日の猫だ。
そこに犬が現れる。あの夢で吠え立てた犬だ。
「さあ決断してくれ探索者、いや、邪神よ。全て思い出して相手を滅ぼすか、忘れたままで人間でいようとするのか」

的な感じで、PvPするか、儀式して全て忘れるか選んでもらおう。意見が食い違ったならPvPだ。的な。